叫ぶオヤジは美海たんを連れて
スーパーに来ていた。
本日の夕食当番なのだった。
叫ぶオヤジがイセエビに見とれている間に
何やら怪しげな人物が近付き
美海たんに声をかけている。
気付くと、美海たんは
いなくなっていた。
慌てる叫ぶオヤジ。
そこにかかってきた電話は、
美海たんを誘拐したという知らせだった。
犯人は金子金融。
年末になっても一向に借金返済に応じない
叫ぶオヤジに痺れを切らせての犯行である。
金子の言うには、借金を返済しない事には
美海は返さないというものだった。
美海たんは、普段知らない人にはついて行かないが、
金子と山城は控え室によく来ていたので
何の警戒もせずついてきてしまった。
美海たんを気に入ってしまった金子は
何でも買ってあげるからと
ショッピングに誘った。
叫ぶオヤジは控え室に戻り
事の成り行きをオヤジ達に報告した。
オヤジたちは、事の重大さと
ただ泣き叫ぶ叫ぶオヤジに
かける言葉も見つからず
途方に暮れていた。
で・・・
出るとは思ったが
やはり金の話だ。
無いとは言えない。
タイミング悪く(?)
今日ささやかなボーナスを
もらったばかりだ。
その頃美海たんは
金子にたくさんのプレゼントを
買ってもらっていた。
金子は得意げにいろんなものを勧める。
まだたくさん買ってあげたいけど
そろそろ約束の時間だ。
ひとまず駐車場に戻ることにする。
オヤジもじいさまも
叫ぶオヤジのためには出したくないが
美海たんのためだと
貰ったばかりの手付かずのボーナスを
叫ぶオヤジに貸すことにした。
叫ぶオヤジは叫ぶほど嬉しかった。
叫ぶオヤジは、
そのお金を金子に返済した。
美海はまだ遊び足りないようだが・・・
美海たん無事帰還。
叫ぶオヤジはほっとして泣いている。
これで借金の返済も全て終わった。
領収書ももらった。
じいさまももらい泣きをしている。
良かった良かった。
が・・・・
領収書と一緒に同封されてたのは
美海たんのお買い物の請求書であった
叫ぶオヤジは来年もまた
新たな借金に追われる事となる。